映画館を出た後、親や祖父母に連絡したいと思ってもらいたい。そんな映画です。
マイテ・アルベルディ監督
『007』、『ミッション:インポッシブル』、『キングスマン』…。映画の歴史でスパイを題材にした名作は数あれど、それらとはまったく違う、アクションとは無縁の、世界でいちばん“やさしい”スパイ映画が誕生した。本作で驚くべき活躍を見せる主人公は、83歳のごく普通の男性セルヒオ。とある老人ホームの入居者が虐待されているのではないかという疑惑があり、そのターゲットの様子を密かに克明に報告する、というのが彼に与えられたミッションだ。携帯電話の扱いひとつ不慣れなセルヒオが、眼鏡型の隠しカメラを駆使し、暗号を使って老人ホームでの潜入捜査を繰り広げる様子に観客はハラハラしっぱなし。妻を亡くした悲しみの中にある彼は、傷ついている人を放っておけない心優しい性格で、調査を行うかたわら、いつしか悩み多き入居者たちの良き相談相手となってしまう…。セルヒオは無事にミッションをやり遂げることが出来るのか!? そして彼が導き出したある真実とは?